佐渡島には歴史的な鉱山町や漁村が今も当時のままの構造で保存され島民が暮らしています。細い路地、密集した家屋、下見板張りの木造造りなど伝統的な集落があちこちで見られます。ぶら歩きすると佐渡の魅力や島民の生活が伺えます。
宿根木
室町時代から船大工などが居住していた小さな町。小路に隙間なく建つ統一された木造家屋街はまるで迷路のようです。高台にのぼると、町と海を一望でき、石屋根がいくつか見えます。佐渡島の家屋は能登半島から伝わった黒互が主流ですが、それまでは強風から屋根を守るため杉の板張りの上に石を並べた家が多かったそうです。
相川
鉱山町として発展した小さな町で、金銀山最盛期には相川だけで人口5~10万人だったと言われています。バブル期には大きなホテルが並んだそうですが、今ではほとんど残っていません。御前踊りと呼ばれる相川おけさは今でも地元の人によって披露され、多くの観光客が訪れます。
小木
フェリー玄関口である両津港は戦後から栄えた港です。南部の小木港は江戸時代から金銀の積出港として港町が整備され、廻船業や問屋、船宿など、風待ちの港として繁栄した商人の町です。相川奉行所から小木港までの「相川道・小木道」は今でも古道として残されています。
両津と比べるとフェリー数は少なく冬季は閉業していますが、昨今は両津よりも飲食店や小規模な宿が若者の地域活性によって増えている印象です。
外海府海岸沿いの集落
戸地、姫津、高千、岩谷口、藻浦…など外海府海岸沿いには時間が止まったような長閑な漁村集落が点在しています。黒瓦の屋根と下見板張りの伝統的な住居が多く、統一感のある景観に風情があります。お店はありませんが、町歩きと写真スポットとしてはおすすめです。